安全だけどもう古い?イオウカンフルローションのニキビ治療効果とは

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あなたがニキビに悩んでいて、市販のニキビ治療薬を使っても、ニキビ用化粧品を使ってもなかなか改善する兆候がない時には、思い切って皮膚科に行くかもしれません。

その時に、ちょっとイオウ臭い、いってみれば卵の腐ったような、温泉地に行くとよく漂ってくるような臭いの薬を処方されたら、それはイオウカンフルローションという薬です。

これについては、最後にも述べますが、欧米に比べればまだ追いついていないとはいえ、多少なりとも進歩している日本のニキビ治療薬の中では、かなりの古手です。効かないわけではもちろんありませんが、薬の設計思想自体がやや古いのです。

しかし処方されてしまった以上は、とりあえず使わなければなりません。そこでこのイオウカンフルローションという薬が、いったいどういうもので、どういうメカニズムで、どの程度ニキビを治してくれるのか、といったことについて、以下に解説します。

目次

1 イオウカンフルローションはなぜニキビに効くの?その働きを解明
1-1 イオウカンフルローションとはそもそもどういう薬?開発は明治時代?
1-2 イオウは角質を溶かし、アクネ菌を殺菌する
1-2-1イオウの働きとは?
1-2-2 イオウはどんなニキビに効果があるの?
1-3 カンフルも角質を柔らかくし、毛穴の詰まりを取り除く
1-3-1 カンフルは樟脳のこと。その効果は殺菌と消炎
1-3-2 カンフルはどんなニキビに効果があるの?

2 イオウカンフルローションを塗ったら、どれくらいで効果が出るの?

3 結局イオウカンフルローションを使ってニキビは治るの?口コミ調査!

4 副作用は少ないけれど、それでも注意!イオウカンフルローションの副作用と注意点

5 イオウカンフルローションのニキビへの塗り方。朝晩で塗り方が違う!

6 イオウカンフルローションはどこで買えるの?その費用は?
6-1 イオウカンフルローションは基本は処方薬なので皮膚科で処方してもらう
6-2 皮膚科に行きたくなかったら、大きなドラッグストアか通信販売でも購入可能

まとめ

1 イオウカンフルローションはなぜニキビに効くの?その働きを解明

1-1 イオウカンフルローションとはそもそもどういう薬?開発は明治時代?

イオウカンフルローションは、正式名称をクンメルフェルド液と言い、ドイツ人の医師であるクメンフェルドという人が開発しました。その時期は何と明治時代です。ですので、今でもこのイオウカンフルローションを使っている皮膚科医は、ある意味明治時代から進化していない、という意地悪な言い方もできなくはありません。

そもそも、カンフルとは樟脳のことで、オランダ語です。ドイツ語ではカンファーです。今の医学の中心はやはりアメリカですので、オランダ語やドイツ語の名前というだけで、すこし古い感じですね。

この、イオウカンフルローションはイオウとカンフルという成分を混ぜ合わせた塗り薬で、皮膚科で処方されるニキビ治療薬です。薄黄色い液体で肌につけると、ちょっとスースーしますが、これはカンフルのせいです。

古い、と言いはしましたが、少し前まで日本の皮膚科医では、ニキビ治療といえばこのイオウカンフルローションが処方されるケースが非常に多く見られました。それは、このイオウカンフルローションがとりあえずほかの薬に比べて、ニキビ治療の効果が高かったことと、安全性が証明されていたこと、そして何より、ニキビ治療というものは日本では遅れていてほかの薬がなかった、ということが背景にあります。

このイオウカンフルローションはその名の通り、イオウという成分と、カンフルという成分がニキビに対して働きかけ、治してくれる設計です。以下に、イオウとカンフルそれぞれについて説明します。

1-2 イオウは角質を溶かし、アクネ菌を殺菌する

1-2-1イオウの働きとは?

イオウはそのものズバリの硫黄です。これは原油から石油に精製する過程でできるもので、火薬の原料や、医薬品の原料、さらには農業にも殺菌剤として今でも使用されている、用途の幅広い成分です。温泉にも含まれているので、最初にイオウカンフルローションの臭いについて書きましたが、これはこのイオウが原因です。

このイオウには2つの効果があります。

1つは角質を溶かす効果です。ニキビの1番の原因は毛穴に皮脂や古い角質が詰まって、それが化膿をもたらすことにあります。ですので、その詰まった角質を溶かして柔らかくすることで、毛穴から角栓や芯がとれ、毛穴が開きます。すると、苦手な酸素に触れてアクネ菌の繁殖が抑えられる、というメカニズムです。

2つめは、殺菌効果です。農業で用いる時には殺菌剤として使う、と書きましたが、基本的には同じことです。イオウによって、化膿しているニキビの中のアクネ菌が死滅するので、化膿が治まり、ニキビが快方に向かいます。

このイオウの効果は江戸時代からわかっていて、民間療法では、と言っても江戸時代の医療はほとんど民間医療のようなものですが、イオウの粉末を水に溶かし、それをつまようじの先端に付けて、ニキビに塗るという治療をしていました。それくらい、イオウのニキビ治療効果は浸透していたのです。

古い古いとばかり書いてしまいましたが、実は今でもニキビ治療薬にイオウは配合され、立派に商品として成立しています。1番有名なもので言えば、クレアラシルなどがそうです。

1-2-2 イオウはどんなニキビに効果があるの?

このような効果のあるニキビ治療薬なので、一部のニキビにはしっかりと効果を発揮します。

それは、角質を溶かして毛穴の詰まりをとるということと、その毛穴の中のアクネ菌を殺菌するという作用が通じるニキビに対してです。つまり、まだ重症化していない、毛穴に皮脂などが詰まっただけのレベルである黒ニキビや白ニキビなどであれば効果を発揮します。また殺菌効果も、黒ニキビ、白ニキビが化膿して赤ニキビに悪化してしまうことの予防効果も発揮します。

1-3 カンフルも角質を柔らかくし、毛穴の詰まりを取り除く

次にもう1つの成分である、カンフルの効果を見ていきましょう。

1-3-1 カンフルは樟脳のこと。その効果は殺菌と消炎

カンフルとは、日本語で言うと樟脳のことです。樟脳は最近は、化学性の防虫剤にとってかわられましたが、昔はタンスなどに入れて服の虫食いを防いだ薬です。つまり、防虫剤、防腐剤の一種です。 製造方法は、クスノキの原木から抽出し、無色または白色半透明の結晶や粉末にして製品化されています。イオウカンフルローションの時にはこれを溶かして配合しているわけです。

このカンフルの効果も2つあります。

1つは虫食い防止に使われたように、殺菌効果があります。イオウとその点では同じで、毛穴の中のアクネ菌を殺菌して、ニキビが化膿しないようにする効果です。

2つめは、皮膚に塗るとスースーすると書きましたが、あれはこの効果と関係があります。それは消炎効果です。つまり化膿して炎症を起こしている状態のニキビを鎮めてくれるのです。

こういう2つの効果がカンフルにはあるので、医療現場でも、いまだに鎮痛薬、抗炎症薬、殺菌剤などとして使われていますし、それ以外にも、かゆみ止めや虫除け、消炎効果を狙ってヘアトニック、育毛剤、化粧水、日焼け後の肌のほてりをとる化粧品などにも配合されています。非常に使い勝手がいい成分なのです。

1-3-2 カンフルはどんなニキビに効果があるの?

このようなカンフルなので、基本的には炎症を起こして赤く腫れあがってしまっている赤ニキビに対して効果を発揮します。またニキビ跡が赤みを持ってしまった場合に、白く鎮静させる効果もあります。もちろん、白ニキビ、黒ニキビが化膿して赤ニキビに悪化することも防いでくれます。

このように、イオウカンフルローションのイオウもカンフルも、ニキビに対しては少なくとも殺菌、抗炎症、毛穴の詰まりの改善といった症状については効果が期待できるのです。


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