話題のユーグレナの正体、ミドリムシって一体なに？

これらの栄養に加えて、ミドリムシはミドリムシしか地球上で持っていない栄養を5種類ほど持っています。

それらを全て総合すると、なんと59種類も栄養素を含んでいる、まさにスーパーフードのような存在です。

このミドリムシは、先進国の人にとっては忙しい生活の中で摂るのが難しくなってしまった栄養を手軽に摂ることができる存在として、又、発展途上国の人にとっては少ない食べ物や予算の中で豊富な栄養を摂ることができる食べ物として役に立つと言われています。

完全栄養であるとも言われているミドリムシですが、食生活改善において、大きな手助けになると言われています。

3.ミドリムシは健康にいいの？

栄養豊富なミドリムシではありますが、栄養が豊富なだけでは他の食べ物や健康食品をとっても変わりがないのではないかと思ったのではないでしょうか。

実は、健康志向の人こそミドリムシを摂るべき理由があるんです。

3.1ミドリムシしか持っていない成分は脂肪を吸収してくれる

ミドリムシにはパラミロンという成分が含まれています。これは、ミドリムシのみが作ることができる成分なので、他の食品で補うことは難しいといえます。

構造としてはきのこに多く含まれている多糖体に類似したものであり、その体の表面には無数に穴が空いています。この穴には油や水が入り込み、そのまま吸収していきます。

例えるとスポンジのような構造のため、吸収力がかなり高いと言うことができます。

このパラミロンは、体の中に吸収された油の中でも、余分な油を中心に吸収してくれます。その為、摂りすぎた油が体内に蓄積されることなく、体の外に排出できる働きをもっています。

特に糖尿病予備群やメタボリック・シンドローム症候群の兆候が見られるものの、食生活の改善が難しい方にとっては簡単に余分な油を排出することができるのでおすすめです。

また、太って見える人の中には水太りで、むくんでいる為太って見える人もいます。パラミロンはそういった余分な水も排出してくれるので、むくみが気になりやすい女性であっても、症状を改善していくことができます。

3.2人間が豊富な栄養を吸収しやすくなっている

ミドリムシは、植物的要素の他に動物的要素もしっかりと持っています。その為、ミドリムシの持つ豊富なミネラルは、植物性のミネラルと違って細胞壁を持っていません、

栄養素が細胞壁を持っていない場合、動物である人間にとっては吸収しやすい栄養であるということができます。その為、体内に吸収されにくいミネラルもある程度吸収されやすいと言われています。

また、ミドリムシの特にすごい点は、豊富に持つ栄養素の9割を吸収することができる点です。たとえ栄養が含まれていても、吸収されず、そのまま排出されてしまったら何も意味がありません。しかし、ミドリムシの場合その植物であり動物である特性を十分に活かして吸収率を高めてくれる働きを持っています。

特に、熱を加えられたり、お湯で茹でるだけで溶け出してしまうと言われている繊細なビタミン類もミドリムシは保持しています。体内で作るのが難しいビタミンCや、皮膚の健康を維持してくれるビタミンB類も、効率よく吸収することができます。

他にも爪や皮膚を維持するのに必要なミネラルや、オレイン酸やリノレン酸といった不飽和脂肪酸などの生きていくのに重要な栄養素が多く含まれています。

その為、中々普段の生活で摂ることができない栄養も、ミドリムシを食べることで手軽に大量にとることができます。

3.3健康に必要な脂肪だけにしてくれる

ミドリムシしか持っていないパラミロンの他、多くの栄養素を持っているミドリムシですが、実は栄養を多く含んでいるだけでその効果は終わりません。

パラミロンは、コレステロールや中性脂肪と言った、健康を害すると言われている油類を吸収してくれる働きを持っています。体内で摂りすぎたこれらの油類は排出されるのは大切です。

ただ、いくら害があると言っても、全ての油分を体から排出するのは逆に健康に害を及ぼす危険があります。

しかし、ミドリムシは全ての油を一気に排出する働きを持っているわけでありません。むしろ、体内に必要ではない、余分な油のみを吸収し、排出してくれます。

また、それだけにとどまらず、お腹にたまった中性脂肪を燃やしてくれる働きも持っています。

その為、ミドリムシは、極端に偏ったダイエットなどにつながることなく、健康的に痩せることができます。また、悪玉コレステロールなども減少させてくれるので持病などを発症している方にも効果が見込まれます。

4.ミドリムシは食べる以外にも役立つの？

ミドリムシを食べることで人間にはたくさんの効果が見込めることが分かりましたが、実は、ミドリムシは食用以外にも様々な使いみちがあることが発見されています。

それでは、一体どのような使いみちがあるのかをみていきましょう。

4.1多くの酸素を作り出し、温暖化防止になる

ミドリムシは、二酸化炭素の濃度が高く、他の植物が生きるのが大変な厳しい環境においても光合成を行い、酸素を作ることができると言われています。

その為、NASAでは宇宙で無酸素状態であってもミドリムシを育成することで酸素を作り出すことができると考えており、実行できるように日々研究されています。

また、宇宙だけではなく、木材として木が切り倒されていってしまった影響などから二酸化炭素が増加している地球においても、ミドリムシが地球温暖化を防止する働きが見込めれると言われています。

4.2害のないミドリムシでプラスチックを作れる

ミドリムシには、植物性の油から含まれています。元々、動物から取れた油を使用してプラスチックを作ることができましたが、現在の主流は、石油を使ってプラスチックを作る手法です。

しかし、石油は有限のものであり、いつかはなくなってしまうと言われています。

反対にミドリムシは培養が可能であり、そこからバイオプラスチックといった植物性の油から作成されるプラスチックが製造できると言われています。