固くて痛いしこりニキビができる原因と正しいケアの仕方

2. 皮膚内部で起きている炎症、それが「しこりニキビ」！

ニキビが発症すると、白ニキビから赤く炎症したニキビへと段階を経て発展していきます。

炎症を起こしたニキビはやがて人間の自然治癒力により治まっていきますが、体内環境の乱れやターンオーバーの乱れによりなかなか治らなかったり、治ってもまた同じ場所にニキビが出来てしまったりする場合があります。

こうしてニキビが同じ場所に繰り返しできることにより、皮膚が破壊され肌に傷を残してしまうのです。

2-1. 炎症が起きる！

繰り返しになりますが、皮脂が毛穴に詰まることによってニキビが発症します。その皮脂を栄養源にしてアクネ菌がどんどん繁殖することにより、ニキビが悪化し炎症を起こすのです。

2-2. 炎症が悪化して膿を持つ状態

血液中にある白血球の一種(好中球)が増えすぎたアクネ菌を刺激します。それが原因で炎症は悪化し、ブヨブヨとした膿をもったおできの様な腫れがある「膿疱性挫創（炎症ニキビ）」となります。

2-3. 炎症が毛穴の周りにまで広がる状態

繰り返した炎症が治まった後、破壊された真皮を修復しようと細胞が過剰に生成され、それがしこりとなって残ってしまうのです。

つまり、ニキビが悪化し炎症しきって、その炎症が治まった後に出来る症状がしこりなのです。

以上がニキビがしこりになるメカニズムです。

2-4. しこりは治りにくい！

炎症の初期段階である「赤ニキビ」から、更に悪化したことで膿が溜まってしまってできるのが「黄ニキビ」です。しこりニキビの中央部分に黄色い膿が溜まっているのがわかると思います。

一方、しこりニキビの中にはニキビの芯が見えず、変色もしないタイプやあまり痛くないタイプのものもあります。

でも、膿んだ黄ニキビじゃないから安心！というわけでは全くありませんので注意してくださいね。芯の見えないしこりニキビは、毛穴の奥深くで炎症が起きているため症状が皮膚表面に現れていないだけなのです。

ニキビの炎症の最終段階が「しこりニキビ」であるため、しこりニキビができてしまったらそれ自体をセルフケアで治すのは非常に困難です。

自然治癒力でも数年から数十年、肌質によっては一生残ってしまう場合もありますので、しこりにまで悪化してしまったニキビは早い段階で医療機関での治療を受けることをおすすめいたします。