炭水化物には多くの糖質が含まれます。体の中に入った糖質は、インスリンが分泌されてエネルギーに変えられます。けれども糖質が過剰だと代謝が追い付かなくなってしまい、余った糖質は脂肪として蓄積されます。
逆に体の中に入ってくる糖質の量が制限されれば、体を動かすエネルギーが足りなくなります。すると、体は内臓脂肪をエネルギーとして使うようになります。その結果、内臓脂肪が減っていくんですね。
いきなり極端に炭水化物を制限するのは、エネルギー不足になるのでよくありません。
お米を1杯食べていたならそれを半分にしたり、夜は炭水化物を抜いたりしてみましょう。生活の中で食べる炭水化物を減らす工夫をしてみてください。
5.3有酸素運動が効率的
脂肪を燃焼させるのに最も効率的なのが有酸素運動です。これは内臓脂肪の燃焼にも効果的です。
有酸素運動には、ウォーキング、ジョギング、水泳などがあります。内臓脂肪の量によっては、これらの運動習慣を本格的に取り入れてみてもよいですね。
あまり運動が得意ではないという方だったり、続けられないという方は日常の中で体を動かすようにしましょう。
階段を選ぶことだったり、1駅分歩くこともよいです。部屋にいるときもずっと座っているのでなく、体を動かしてみたり、時間があれば家事をこまめにしてみるのも良いです。
日常の中で体を動かすことも積み重なれば大きな運動になるので、継続的に生活の中で体を動かしてみましょう。
ちなみに内臓脂肪型肥満の人は、お腹がポッコリと出てそれがどうしても気になることが多いです。お腹のぽっこりを解消するために、腹筋を頑張ればよいのでは?と思うかもしれません。
腹筋を頑張れば確かにお腹は引き締まるかもしれません。けれどもその奥の内臓脂肪はそこまで落ちません。ですから内臓脂肪が多い人は、腹筋で局所的に鍛えるよりも、有酸素運動を優先して頑張ってみましょう。
6.皮下脂肪を落とす方法
次に皮下脂肪を効率的に落とす方法をご紹介します。
ただし、皮下脂肪は内臓脂肪よりも落ちにくく、忍耐が必要なところもあります。次の方法を実践したからといって、短期間ですぐに皮下脂肪がなくなるというとそうではありません。
根気よく、継続して皮下脂肪に対処していってください。
6.1有酸素運動+筋トレがいい
脂肪を燃焼させるのに効果的なのは、内臓脂肪のときと変わらず有酸素運動がおススメです。けれども、皮下脂肪の場合にはより効率を重視して、筋トレと有酸素運動を併せましょう。
筋トレをすることで、筋力が鍛えられ基礎代謝がUPします。基礎代謝は人のエネルギー代謝の大部分を占めるものですから、それが高くなるのは長い目で見ると、脂肪燃焼においてとても重要なことです。
特に体の中では太ももの筋肉が一番大きいです。ですからスクワットなどの筋トレをすると効率的に大きな筋肉を刺激し、鍛えることができます。
皮下脂肪の燃焼に時間がかかる分、体を燃焼しやすい体質に変えることがとても大切なんですね。
また、筋トレと有酸素運動を組み合わせるとき、筋トレ→有酸素運動の順番で行いましょう。有酸素運動に先行した筋トレを行うと、脂肪が燃焼しやすい状態に準備されて、より有酸素運動の脂肪燃焼効果が高まります。
皮下脂肪を燃焼させようとした場合、筋トレだけやっても脂肪は燃焼されません。あくまでも脂肪を燃焼するのは有酸素運動で、しかも内臓脂肪もある人は先に内臓脂肪が燃焼され、次に皮下脂肪が燃焼されます。
筋トレで燃焼の基礎をつくり、有酸素運動で効率的に燃やす、この組み合わせを実践してみてください。
6.2直接のマッサージも効果的
皮下脂肪に対しては直接マッサージすることも効果的です。というのも皮下脂肪は皮膚のすぐ下にある脂肪なので、外からでも十分に刺激を加えられるんですね。エステの痩身マッサージもこうした皮下脂肪の特徴を使ったものです。
マッサージの目的は、血行をよくしたり、リンパの流れをよくすることです。
マッサージによって組織の間に溜まったリンパ液を流すようにしてあげると、代謝がよくなります。マッサージで筋肉を緩めることによって、リンパ液などの位置が正常になり、リンパ液や血液の流れがよくなるんですね。
老廃物が体の外に出ていけば、基礎代謝も上がっていきます。
また、皮下脂肪は温められた状態で落ちやすくなるので、お風呂の中やお風呂上りにすると効果的です。
ただ、マッサージをしたからすぐに脂肪が落ちるということではありません。多少マッサージをした部分の脂肪が減りやすくなることはありますが、部分痩せを感じられるほどではないかもしれません。
こうしたマッサージも一度やったからその分の効果があるということではなく、継続して行うことが大切です。
6.3カプサイシンが皮下脂肪を燃やす
唐辛子に含まれることでよく知られるカプサイシンですが、これが皮下脂肪の燃焼に関係しています。
唐辛子の入っている料理を食べると、体が熱くなったり、汗が止まらなくなったりしたことがあるかと思います。カプサイシンにこだわらなくても、辛い物を食べると発熱・発汗作用がありますよね。
カプサイシンには体温を上げる作用があり、体温が上がると血管が拡張します。すると血行がよくなるので、基礎代謝が上がり脂肪が落ちやすくなります。
辛い物をあまり食べ過ぎると胃腸を痛めてしまう可能性もありますので、たくさん食べればそれだけ良いとも言えません。日々食べるなら量には気をつけましょう。辛い物があるときにはそれを選んでみるのもよいですね。
7.まとめ
アナタが落としたいのは内臓脂肪だったでしょうか?皮下脂肪だったでしょうか?それとも両方だったでしょうか?まずは自分の体がどちらのタイプなのかを診断してみてください。
どちらのタイプの脂肪が多いかを知ったら、それぞれの脂肪タイプに合わせて対策していきましょう。
<内臓脂肪の特徴>
・男性に多い
・つきやすく落としやすい
・リンゴ型体型
・病気のリスクが高い
・脂肪をつまめない
→食生活改善
→炭水化物制限も効果的
→有酸素運動
<皮下脂肪の特徴>
・女性に多い
・落ちるのに時間がかかる
・洋ナシ型体型
・スタイルの崩れに直結する
・脂肪をつまめる
→有酸素運動+筋トレ
→マッサージ
→カプサイシン
病気のリスクが高くなる内臓脂肪も、ボディラインの崩れにつながる皮下脂肪も、どちらもきちんと知ることで効率的に対策できます。脂肪の種類はダイエットの基礎になりますので、きちんと覚えておきましょう。
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