ワセリンでニキビを治せる？ニキビに効果的なワセリンの４つの使い方

2.ワセリンはニキビにどう効くのか？

出典 |　女性の美学　

ワセリンは100％油で構成され、安全性が高く使いやすいのが特徴と言えます。肌の保湿剤としてもおなじみですが、皮膚科でも治療薬のベースとして使われているほど。大人のニキビは思春期のものと異なり、皮脂の過剰分泌だけでなく肌の乾燥が原因でできることも多いため、肌を乾燥から守ってくれるワセリンはニキビに効くと考えられているようですよ。また、成分が油ですから毛穴の汚れを取りやすいという効果もあります。肌の保護をしてくれることでバリア機能が整い、ターンオーバー（肌の新陳代謝）が正常に戻るというメリットもあります。

また、二の腕によくできるブツブツ、毛孔性苔癬（もうこうせいたいせん）の治療にはワセリンを含んだサリチル酸ワセリンをベースにした薬が使われます。同様にニキビに似た尋常性毛瘡（じんじょうせいもうそう）、いわゆるカミソリ負けもワセリンの保護作用によって傷の治りがサポートされたという例もあるようです。

しかし、炎症を起こす前のニキビにはワセリンがある程度の効果をもたらす可能性はあります。白ニキビや黒ニキビにもワセリンを塗ることで乾燥を防いで、それ以上の発生を抑える効果があります。ワセリンを塗る際は、毛穴が詰まってニキビを悪化させることのないように、薄く塗るようにしてください。また、塗りっぱなしにせず、洗顔時にはよく泡立てた洗顔料でしっかり洗い流すようにしましょう。

2-1.白ニキビはニキビの初期症状です！

ニキビの症状には、進行具合によっていくつかの段階にわかれます。ニキビとは皮脂にアクネ菌が繁殖してしまっている状態です。毛穴に皮脂が詰まるとアクネ菌の動きは活発化し、その流れで肌が内側から盛り上がっている状態を白ニキビといいます。膨らんだ皮脂が白っぽく見えることが由来です。この白っぽいものは皮脂と角質が混ざり合ったもので、鼻によくできる角栓と良く似ていますが絶対に触ってはいけません。

なぜなら、皮脂と角質が混ざり合うような状態というのは確実に肌が弱っている状態であり、その状態の肌に触ってしまうと更なる刺激を与えて症状を悪化させてしまう恐れがあるからです。また、手やティッシュ越しにニキビを潰したりとってしまうと治った後でもニキビ跡が大きく目立つようになってしまうので注意が必要です。つまり、この白ニキビは治しやすく手を打ちやすい初期症状なだけに、対処を間違ってしまうとすぐに悪化してしまうということです。うかつに傷つけない為に洗顔前に鏡でニキビがどの位置にあるかをチェックする癖をつけること。

白ニキビは初期段階のニキビなのでしっかりと洗顔・保湿・ニキビケアをすることで簡単に治すことができます。洗顔は低刺激の石鹸や肌に優しい洗顔料を使うようにしましょう。薬用せっけんやスクラブ入りの洗顔料だとニキビを刺激してしまう可能性があるので注意が必要です。また、患部を刺激したり、肌に必要な常在菌までを除去してしまうような洗顔もしてはいけません。あくまで肌質にあっており、なおかつ肌を傷つけない方法をとることが大事です。

白ニキビの治療は基本的に薬を用いませんし、手術を行う必要もありません。なぜなら肌が炎症している訳ではないので、抗炎症タイプのニキビ治療薬は効果がありませんし、肌に一生ものの傷がついたわけでもないから手術をする必要もないからです。また、薬を使わずともきちんと肌を清潔にして皮脂が溜まらないような肌環境を作ることを心掛けていたら自然と治療されることは多いです。

2-2.黒ニキビは早い対処が必要ではある

ニキビの患部が黒ずんで黒ニキビになってしまうのは主に酸化が原因です。白ニキビの状態、つまり、皮脂のつまりが隆起した状態はまだ薄い皮膜に覆われており、これ以上汚れることを防いでいます。しかし、この皮膜が何らかの要因で壊れて皮脂が空気と接触するようになると酸化が起こってしまい、いわゆるサビ状態になって黒く変色するという訳です。黒ニキビは解放面皰と言われているように皮脂がむき出しになって直接空気にさらけ出されている状態です。

そのため、白ニキビと比べて雑菌が入ったり炎症を起こしやすい状態です。炎症を起こすとさらにひどい状態である赤ニキビや黄ニキビにまで悪化する恐れがあります。そのため、白ニキビがあったときよりも肌を清潔に保つことが必要です。また、黒ニキビは酸化が原因でできるニキビですが、この酸化して黒ずんだ色素は角質にまで影響を及ぼします。

この色素が黒ずんだ状態というのがシミのことであるため、つまり黒ニキビはシミを併発する恐れがあるということです。特にターンオーバー機能が低下する30代以降になると肌は酸化しやすくなるので、メラニン色素に強く抗酸化作用もあるビタミンCの摂取を心掛けましょう。

患部が酸化して黒ニキビになる確率は実はそれほど高くはありません。しかし、患部を触ったり刺激することによって皮脂の皮膜を壊してしまうと、酸化が進行してしまう場合が多いです。そのため、白ニキビのニキビケア中に誤ってニキビを傷つけないようにしましょう。黒ニキビが出来てしまった時の対処も基本的には洗顔・保湿・ニキビケアです。肌に刺激を与えないような治療を心掛け、ターンオーバーを正常にするようなケアをしましょう。

2-3.ニキビが炎症すると赤ニキビになることも！

出典 |　30代の大人ニキビ対処法は？にきび・ニキビ跡の悩みにはコレ！　

赤ニキビはニキビができている患部の皮脂にアクネ菌やその他の雑菌が繁殖してしまっている状態です。皮膚の細胞は外部からの細菌・雑菌の繁殖をとどめようと抵抗しますが、この抵抗こそ炎症の正体なのです。赤ニキビになると常に患部が外気にさらされている状態であるため、清潔に保つのが難しく、細菌の繁殖を防ぐには肌の根本的な治療が必要になります。自然回復ではほぼ完治しないので、何らかの手段でニキビケアをする必要があります。

赤ニキビは皮膚組織が炎症を起こしている状態であり、いわば皮膚の細胞が壊れている(あるいは壊れかかっている)状態です。この段階でニキビを潰してしまうと皮膚の組織・細胞の修復がきちんと行われず、かえって回復するのが遅くなってしまいます。そして、そのきちんと修復されていない状態こそニキビ跡と呼ばれる症状なので絶対に赤ニキビは潰さないようにしましょう。また、この赤ニキビの治療を放置しておくと患部が化膿して黄ニキビになってしまいます。黄ニキビは赤ニキビよりも治りにくく、治療に時間がかかってしまいます。またニキビが再発しやすくなる肌質へ変わってしまうというリスクもあります。

赤ニキビの治療は、まず肌の炎症を抑えることが大事です。そのためには抗酸化作用のある化粧水を使ったり、ビタミンCを摂取することが必要です。このとき、ニキビ薬を使って治療する人もいますが、ニキビ薬は肌質を選び人によっては使うことで更なる炎症を招く可能性もあります。そのため、化粧水や美容液といったスキンケア用品を使ってのニキビケアをオススメします。

また、この炎症を起こした肌を洗顔するときには注意が必要です。このときの肌は想像以上にデリケートなので、スクラブ入りの洗顔料を使うなどの刺激の強い洗顔方法だと逆に肌にダメージを与えてしまいます。もちろん、スポンジやタオルも使わず、できるだけ手で優しく洗うようにしましょう。

2-4.重症の黄ニキビはセルフケアでは難しい？

『黄ニキビ』はニキビの段階が重症化した状態のことをさし、これは黄色い膿が溜まっており、皮膚越しだと黄色っぽく透けて見えるのが由来だそうです。このことから医学的には膿疱と呼ばれています。黄ニキビまで症状が進行してしまうと治ってからもしばらくは陥没したような凸凹クレーターニキビ跡が残ってしまいます。また、患部の周りにシミも出来がちです。しかし、しっかりとケアさえすればちゃんと元通りの肌に戻ります。ニキビ跡を心配し過ぎるとストレスがニキビをより悪化させてしまう可能性が大きいので、焦らずじっくりと治療に取り組みましょう。

ニキビの症状がひどくなるとアクネ菌と体内の白血球が争うようになり、この時に出た細胞組織な体液の残骸が溜まると膿になります。この膿こそ黄ニキビの正体です。膿が溜まった黄ニキビでは周りの組織の破壊がかなり進んでいる状態で、この組織の破壊が真皮まで進行してしまうとニキビ跡が出来てしまうのです。黄ニキビの突起は大きく、また膿が溜まっているせいかどうしても気になりがちで触ったり潰したりする人が多いです。しかし、必要以上の刺激を与えてしまうと黄ニキビは潰れてしまいまい、結果、周りの皮膚組織は大きく破損してしまい、修復までかなりの時間がかかるようなニキビ跡が出来てしまいます。

黄ニキビができている状態の肌はかなりデリケートかつ不安定な状態です。そのため、普段なら問題ない刺激によってニキビが潰れてしまうことも珍しくありません。このことから鎮静化するのを待つか、美容皮膚科での治療を受ける人が多いですが、根本的な解決はやはりスキンケア用品による治療が効果的です。化膿した黄ニキビを鎮静化させるためには膿を抑える外用薬・抗生物質の服用が効果的です。しかし、体質や肌質によっては症状を悪化させることもあるので必ず医者に相談するようにしましょう。

ニキビに効くビタミンC成分も黄ニキビに関してだけは強い刺激を与えかねないので、使用する前には医者に聞くことをオススメします。膿を出し切って黄ニキビの症状が落ち着いても安心してはいけません。治りかけ～治った後のケアこそがニキビケアの中で最も重要なことだからです。