ストレスと食欲！過食症と拒食症の食欲異常の原因を知り解消する方法

また、ストレスを受けて、無気力状態になった時も、拒食症になる可能性があります。

どちらも、現在の自分を拒絶している状態と言ってよいのかもしれませんね。

過食症の場合は、外部から受けるストレスが原因で起こり、食欲不振、拒食症の場合は、自分を責めることでのストレスが原因で起こると言われていますが、こういった違いはあるようです。

２－３．ひどくなるとこんなことも！！

過食症は、正式には、神経性大食症という名前で、ひどくなると大量に食べたことによる代償の行為として、嘔吐、下痢などを引き起こします。

行動では、必要以上の運動をしたり、薬物を大量に摂取したり、絶食したりということを行い、さらにひどくなると、食べてしまう自分に対して、自己嫌悪に陥り、自殺をしてしまうというケースもあるそうです。

拒食症では、食べることの恐怖が脅迫観念として植えつけられ、目標体重になっても、まだ痩せようとして、食物をまるで受け付けなくなります。

生命を支える食物を一切摂らないので、身体機能の低下、筋肉の減少、貧血など、ありとあらゆる栄養失調の症状が出てきます。

心理的には、抑うつ状態になり、気分が落ち込みやすくなり、ひどくなると自殺をしてしまうリスクもあります。

一方、食欲不振の場合は、心理的ストレスの場合もありますし、内臓や、脳、神経、内分泌系の病気の場合もあり、放っておくと命にかかわることもあります。

いずれの場合にも、症状が進行してからでは、治療が難しくなるので、早期に対処しておく必要があります。

３．ストレスと食欲　いろんな症状って？

３－１．食欲がとまらない！

過食症の症状では、食欲が食べても、食べても、止まらないというのが特徴です。

これは、外部から受けたストレスに対して、食べることで安心を得ようとする行為でもあります。
受けたストレスが大きければ、大きいほど食欲も出てきます。

生理的には、大きなストレスを感じると、脳内のセロトニンが不足します。

セロトニンは、脳内から分泌され、不安を感じさせるノルアドレナリンなどの脳内物質を抑える役割があります。

セロトニンが不足すると、視床下部にある満腹中枢が上手く刺激されず、満腹感が感じられないようになり、いつまでも食べ続けてしまうということになります。

３－２．苦しいけど食べてしまう？

一方で、満腹感を感じているのだけど食べてしまうという人もいます。

これは、過食症と良く似ているのですが、無茶食い障害、あるいは過食性障害と呼ばれるものになります。
いわゆる過食症は、神経性大食症と呼ばれ、区別がされます。

その大きな特徴は、代償行為が伴うかどうかになります。

神経性大食症の場合は、食べたことに対する代償として、嘔吐や下痢、薬物の使用、過度の運動などを行います。

しかし、無茶食い障害の場合は、それらを行わず、苦しくてもひたすら食べてしまうということが大きく異なるとことです。

また、神経性大食症の場合は、代償行為が行われるため、体型に関しては現状維持、もしくは痩せてしまうことになり、無茶食い障害の場合は、代償行為がなく、食べたものはそのまま取り込むので、肥満化していく傾向にあります。

生理的には、脳内で満腹中枢が刺激されたときに、同時にβエンドルフィンが放出され、食べることに快感を得るためだという説もありますが、詳しくはわかっていないようです。

二つの過食の違いを理解することで、対処がしやすくはなりそうですね。

３－３．食欲はあるけど、食べられない？

次に、食欲はあるけど食べられない、食べたいけど食べられないといったケースがあります。

食欲があるというのは、拒食症とは違い、食欲不振に見られることがある現象です。

食欲不振もストレスが原因で起こることがありますが、拒食症と違って、食べることに対する恐怖、強迫観念がありません。

食欲があるのに、食べられないということは、何か別の病気が原因の可能性もあります。

肝臓や、膵臓の疾患、消化器の病気、脳や神経の病気、甲状腺機能低下などのホルモンの病気などなど、自覚していないけれど、どこかが弱っているために、食欲はあるのだけど、食べられないといったこともあるようなので、あまりに続くようなら、お医者さんで検査を受けた方が良さそうです。

４．ストレスと食欲　解消する方法とは？

４－１．過食症を解消するには？

いわゆる過食症と言われている、神経性大食症の治療方法は、ほぼ心理療法になります。

もちろん、必ずお医者さんに相談して、その指示を仰ぐというのが前提になります。

過食症の場合は、代償行為が伴うことから、食べることに対して、また食欲をコントロールできないことに対して、罪悪感に近い感情、自己嫌悪を抱いていることが多いので、まず自分を受け入れ、大食にいたる状況や、考え方、気持ちの理解をし、少しずつ大食衝動に対しての抵抗性を高める訓練をします。

何かしらの代償行為で、気分がすっきりするなら、他の方法で気分がすっきりすることはないかと、徐々に行動を変えていくという方法もあります。

また、心理療法で、なかなか治らない場合は、セロトニンの分泌をコントロールするような、薬物治療を行うこともあります。

過食症は、早めの処置が大切で、放置せず、必ず精神科のお医者さんに相談して、治すことが大事です。
放置して、慢性化すると治療が難しくなります。

無茶食い症候群の場合は、過食症と違って、代償行為がなく、食べたものをそのまま吸収してしまうので、肥満体質になっていることが多いです。

なので、過食症の時のように、徐々に行動を変えていく、行動療法や、薬物治療に加えて、減量も必要になってきます。

・行動療法
・薬物療法（必要な場合）
・減量（必要な場合）
と、言った治療がされると考えておきましょう。

いずれの場合も、軽度の場合であれば、自分で対処ができることもありますが、基本的には、精神科のお医者さんに早めに相談することが、早期解決につながります。

４－２．食欲不振、拒食を解消しよう！

拒食症では、食べ物を拒絶しているので、まず必要なのが、少量でも食事をとって、栄養を補給することが必要になります。

拒食症の場合、体重が増えることに恐怖をもっており、また現在の自分を拒否する傾向が強いため、考え方を変え、自己を認め、前向きに思考できるようにする必要があります。

栄養補給と、カウンセリングが中心の治療になると考えておくと良いでしょう。

食欲不振の場合は、精神的ストレスが原因の場合もありますが、あまりに継続するようであれば、内臓疾患や、脳、神経系、内分泌系の異常ということもあるので、カウンセリングを受ける必要がある場合もありますし、どちらかというと内科などで、精密検査を受けて、異常を特定し、治療をする必要があります。

どちらにしても、おかしいなと思った時には、お医者さんに相談し、判断を仰ぐ方が良いでしょう。

４－３．ストレスの解消方法とは？

ストレスの解消法は、人それぞれあると思います。
ただ、それが逆にストレスをため込むような方法になっている場合もあります。

たとえば、よく耳にするのが、お酒を飲むのが、ストレスの解消方法だというケースがあると思います。

しかし、飲酒はどんなにお酒に強いと思われる人にでも、内臓に負担をかけてしまうので、あまりおすすめはできません。
そういう意味では、たばこも同じですね。

それ自体がストレスになってしまいます。

ストレスが溜まってしまう人は、自分の中に溜め込みすぎる傾向にあるので、できるだけ発散をして、違う視点を得られるような解消法が有効です。

たとえば、大声を出すことや、快適にできるスポーツを行う、普段見ない風景を見に行く、森林浴をするなどが良いでしょう。