最近スーパーでも従来のサラダ油だけではなく、いろいろな油を販売しているので、「えごま油」というものを見かけた人もいるかもしれません。
でも実はえごま油がニキビ改善に効果があるということまではご存知でしたか?え、油なのに?と驚かれるのも当然ですが、しかし本当に効果がありそうなのです。
ここでは、そのえごま油が本当にニキビ改善に効果があるのか、あるとしたらなぜなのか、といった点について徹底的に解明します。
目次
1 えごま油はごま油とどう違うの?
1-1 原料のえごまはシソ科の植物の種
1-2 えごま油にはオメガ3の一種のαーリノレン酸を豊富に含んでいることが分かって注目
1-2-1 1990年代の健康ブームで一躍脚光
1-2-2 不飽和脂肪酸、そしてオメガ3とは?
1-3 オメガ3の効果は多種多様。なんにでも効く万能成分?
1-3-1 オメガ3の効果はこんなにたくさん!
1-3-2 なぜオメガ3にはこのような効果が生まれるの?
2 なぜえごま油は「油」なのに、ニキビ改善に効果があるの?
2-1 えごま油の力で代謝がアップするから
2-2 えごま油の力で腸内環境が改善し、便秘が解消するから
3 えごま油を使ったニキビ改善方法とは?
3-1 1日スプーン1杯飲めばそれでOK
3-2 肌に塗るのは絶対的にNG
4 実際にえごま油を使った人の効果は?口コミも紹介!
4-1 タレントのざわちんさんがニキビ改善に成功
4-2 口コミでもえごま油で肌状態が改善した例が
1 えごま油はごま油とどう違うの?
出典 | pixabay
1-1 原料のえごまはシソ科の植物の種
えごま油というと、だいたいの人は「ごま油」の一種かと思うでしょう。しかし両者は全く別のものです。
まず、原料のえごまです。えごまは一年草の大葉と似たシソ科植物で、韓国料理ではこの葉で肉を包んで食べる習慣やキムチにする習慣がありますので、日本でも焼肉屋さんなどで食べたことがある人もいるでしょう。もともとえごま油はその種を搾って生成したもので、平安時代ごろから用いられ、江戸時代には生活を照らす灯りなどに使われていたました。それが、現代になってその栄養価値が判明し、今では食用のほうが利用される割合としては圧倒的に高くなっています。
今でも飛騨地方などでは食べられており、地方によっては「これを食べると10年長生きできる」ということから「ジュウネン」という名前で呼ばれています。
1-2 えごま油にはオメガ3の一種のαーリノレン酸を豊富に含んでいることが分かって注目
1-2-1 1990年代の健康ブームで一躍脚光
そのえごま油が注目されたのは、1990年代後半です。それは当時、メタボという言葉が一般に流行るようになり、肥満や中性脂肪からくる生活習慣病の怖さが指摘されたころに一致します。というのも、えごま油には、人体に不可欠な必須脂肪酸の中のオメガ3という種類に入るα-リノレン酸が、他の食用油に比べ比べもにならないほど豊富に含まれていることが分かったからです。それ以来、メタボ対策、生活習慣病予防の食材として出回るようになりました。
1-2-2 不飽和脂肪酸、そしてオメガ3とは?
少し色々な新しい言葉が出てきましたので、解説しましょう
■脂肪酸とは
脂肪酸とは、要は一般的に言われる脂肪や油と言われているもののことで、それが主にバターや肉などに含まれる動物性の脂肪である飽和脂肪酸と、植物や魚などに含まれる不飽和脂肪酸に分けられます。
■不飽和脂肪酸とは
不飽和脂肪酸は、身体を健康に維持するために必要な必須脂肪酸と言われるものの1つですが、体内で作ることができないので、食べ物などでとる必要があります。効果は後でも詳しくご紹介しますが、主には血圧を下げ、悪玉コレステロールを減らして、動脈硬化、脳梗塞、心筋梗塞を予防してくれるものです。
そしてその構造からオメガ3、オメガ6、オメガ9に分けられます。
■オメガ3とは
そのうちのオメガ3は、人体の基本である細胞膜の原料の1つです。そしてこの中に、亜麻仁油やえごま油などに含まれるα-リノレン酸、青魚に豊富に含まれるDHAやEPAなどがあります。
このオメガ3が注目されたきっかけは、1972年に、以前はエスキモーと呼ばれていましたが、アラスカに住んでいる原住民のイヌイットが脂肪が非常に多いアザラシなどを常食しているのに、心臓病発生率が低いという研究結果が発表されたことからです。
これはなぜかと解明すると、実はアザラシは魚をエサにして生きています。そして魚にはDHAやEPAといったオメガ3が多く含まれています。したがって、イヌイットはアザラシを食べることによって、間接的に魚のDHAやEPAなどのオメガ3を豊富に摂っていた、ということなのです。それが心臓病や生活習慣病を予防していたわけです。
1-3 オメガ3の効果は多種多様。なんにでも効く万能成分?
1-3-1 オメガ3の効果はこんなにたくさん!
このようにオメガ3はもともと心臓病を中心にした生活習慣病の予防の効果で注目されましたが、研究していくとほかにもさまざまな効果があることが分かってきました。それを以下に列挙します。
・コレステロールを下げる
・中性脂肪を下げる
・脂肪肝を予防する
・動脈硬化やそれによる心筋梗塞を予防する
・高血圧を改善する
・高脂血症を改善する
・目の病気である加齢黄斑変性を予防する
・ダイエットに効果を発揮する
・メタボリックシンドロームを改善する
・脳を活性化させ、記憶力をアップさせる
・同じ効果で認知症を予防する
・花粉症、アトピー性皮膚炎などアレルギー症状を緩和する
・うつ病を緩和する。気持ちのイライラを落ち着かせる
・美肌に効果がある
・便秘が解消する
・関節痛や腰痛を改善する
・大腸がんの進行を抑える
1-3-2 なぜオメガ3にはこのような効果が生まれるの?
このようなほぼ万能に効果のあるオメガ3ですが、その効果の秘密は何でしょうか。実は以下の根本的な作用が働いているからです。
■血流を改善する効果
オメガ3には血小板が固まるのを抑え、血管を柔軟にして血行を良くする効果があります。これが血管や心臓、脳の病気の予防になっているのです。実は後で説明するニキビの改善効果も1つにはこれがあるからです。
■コレストロールと血圧を正常にする効果
オメガ3には、コレステロールや血圧を下げる効果があります。コレステロールや血圧が異常値になると、それが引き金で多くの 生活習慣病が発症するので、オメガ3には生活習慣病を予防する効果があるのです。
■特にDHAの神経細胞と脳機能を活性化させる効果
オメガ3の1つであるDHAは脳や神経の働きに密接に関係しています。それはDHAが脳や脳につながる神経を活性化させるということからで、逆に不足すると、それによって脳の働きが衰え、帰国力の低下や認知症につながるのです。
1-4 えごま油にはオメガ3がたっぷり
このようなさまざまな効果のあるオメガ3ですが、これはいろいろな食材に含まれています。しかしその中でも、とくにえごま油が注目されているのは、その含有量の多さです。具体的には、同じ食用油で全体の量の何%含まれているかを比較すると、
・コーン油 1.4%
・オリーブオイル 0.6%
・えごま油 60.3%
ということで、つまりえごま油を100g使用するとそのうちの60gはオメガ3という、圧倒的に多い含有量なのです。
このため、人間が健康に生き、生活習慣病を予防するのに必要なオメガ3の1日当たりの摂取目安が1.8~2.4gなのに対して、えごま油なら小さなスプーン1杯飲めば3g摂れてしまう計算になります。
つまりそれほどえごま油にはオエガ3がたっぷり入っている、ということなのです。
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