酵素ドリンクは効果がない？間違った情報もはびこってます！本当はどれ？

酵素って一体何なのでしょう？

2.　そもそも酵素って何？

栄養学では最初、三大栄養素としてたんぱく質、炭水化物、脂質の3つが人の生きていくうえで
最も必要なものとされていましたが、その後それだけではエネルギーとして上手く代謝しない
としてビタミン、ミネラルが加えられました。

そしてそれまでは無駄なものとされていた食物繊維が加わり六大栄養素になりましたが、今では
ビタミンやミネラルよりも大切なのは酵素だといわれています。

なぜならば全ての生命活動を維持するために必要なのは酵素だからなのです。

酵素といえば消化酵素を思い浮かべる方が多いと思いますが、酵素の働きはそれだけではなく
息をしたり筋肉を動かしたりという根本的な動きにも関わっています。

酵素がなければ人間も動物も生きていることは出来ないので、生命活動の主役ともいわれてい
ます。

酵素は発見されているだけでも13000種類ほどですが、こんなにたくさんあっても一つの酵素
は一つの働きしか出来ないのです。

又、洗剤に入っている酵素は消化酵素の一種で、布地を柔らかくするセルローゼ、でんぷん
を分解するアミラーゼ、脂肪を分解するリパーゼなどが入っているから、赤ワインやコーヒー
果物などのガンコな汚れや複合的な汚れも落ちるのだそうです。

2-1　酵素には2種類あります！

まず酵素には体内酵素と体外酵素があります。

人間の体内で働くものが体内酵素で、人間以外の生物に存在するものが体外酵素です。

そして、体の中で働く酵素にも2種類あって、それは消化酵素と代謝酵素です。

◆消化酵素

食物に含まれる三大栄養素である、たんぱく質、炭水化物、脂質を腸壁から吸収できるくらい
に小さな分子にします。

◆代謝酵素

吸収された栄養分子をエネルギーに変えて、人間のあらゆる生命活動に関与する働きをします。

酵素は普通の栄養素とは違って、栄養を分解したり運搬したりという触媒の働きをします。

栄養を資材に例えるのなら酵素の働きは大工さんで、どれだけ資材があろうとも大工さんが
いなければ家は立ちません。

細胞の中にはたくさんの酵素が存在していますが、潜在酵素と呼ばれる体の中で生産される
酵素は、年齢と共に現象していきます。

酵素が足りなくなることが老化や病気などにも密接に結びついてもいるようです。

では、この酵素を補うために、酵素ドリンクは効果を発揮できるのでしょうか？

そこが酵素ドリンクが作り出してしまった誤解のようなのです。

2-2　食物酵素は体内酵素にはなりません！

酵素ドリンクは、酵素を取り入れて体内酵素を増やす働きがあるかのような宣伝になっていた
ことが大きな間違いで、実際は酵素ドリンクにはそのような働きはありません。

食物酵素と呼ばれる体外酵素は体内酵素にはなり得ないのです。

しかも市販の酵素ドリンクには酵素さえも入っていない可能性が高いともいわれています。

ちょっとややこしいお話にはなりますが、まず食べ物に含まれている食物酵素というものが
あります。

有名なのはパイナップルの酵素で、よくお肉料理に添えられたパイナップルがありますよね。

パナップルの酵素はたんぱく質を分解してくれるからなのです。

ただし、生でなければ意味がありません。

酵素は熱に弱いので生ものからしか摂り入れることが出来ません。

それに胃酸にも弱いと言われています。

食物酵素は分解する力で、消化の助けをしてくれます。

消化を助けてはくれますが摂取したからといって、元々体内にある潜在酵素になるという訳で
はないのです。

酵素はたんぱく質ですので、消化されると一番小さなアミノ酸にまで分解されて体に吸収され
ます。

でもそのアミノ酸は勝手に酵素として使われるのではなく、体の中のどこに使われるかは分か
らないといわれています。

なので酵素を摂ったとしても体内酵素になるのではなく、飽くまでも消化を助けてくれるだけ
なのです。

又、本来の食物酵素を摂取する理由はそこにあります。

酵素ドリンクの効果も同じです。