また、発酵性があるので小腸を通過したのち大腸内で発酵し、ビフィズス菌などの腸内環境を整える優秀な菌を生み出す作用があるのも嬉しいところです。
腸内環境を改善することで、吹き出物や肌荒れに悩んでいた人が、毒素の排出に役立てたり、単純に整腸作用から美肌効果を期待できたりもします。
これは整腸作用は、腸内に余分なものがないことにもつながり、美容や美肌成分の吸収率が上がることも美容面においては大きいようです。
その他にもシミやシワの改善や肌のキメを整えるのに効果があるビタミンCなどを野菜などから一緒に摂ることでより一層美肌効果が期待できるかもしれません。
3.3 高血圧の予防でお父さんも安心
海藻類などに多く含まれている水溶性食物繊維のアルギン酸による、高血圧の予防効果も期待されています。
もともと食物繊維には、高血圧の大きな要因となる塩分であるナトリウムの吸収を抑える働きがあると考えられているのです。
特に海藻類に多く含まれる水溶性食物繊維であるアルギン酸が効果的なんです。
アルギン酸は、血液中のナトリウムの排出を促すことのできるカリウムなどのミネラルと結びついた状態で食品に含まれています。
そして、体内に摂取されたアルギン酸は、胃酸の影響を受けてカリウムを放出します。そしてそのカリウムがまずは高血圧の予防効果を発揮します。
その後、さらにカリウムから離れたアルギン酸が小腸で高血圧の原因であるナトリウムと結びつくことで、体外へ排出し、高血圧の予防につながるのです。
3.4 糖尿病にも効果を発揮する
粘性の高い水溶性食物繊維によって、食べ物の移動速度を緩やかにして、小腸での糖質の吸収を遅くすることで、結果として食後の急激な血糖値の上昇を抑えることができます。
つまり、糖尿病にも効果があるということになります。
人間の体は、体内に糖質を摂取すると、血糖値が上昇し、インスリンというホルモンの作用により、血液中の糖分をエネルギーに変換し、筋肉や肝臓に蓄え、余分なものは中性脂肪に変える、という働きが起こっているのです。
糖尿病は、食生活の乱れなどの様々な原因から、インスリンの作用が十分に行われず、血糖値が高いままである状態のことをいいます。
そして、高いだけでなく、血糖値の上り方が急激であればあるほどインスリンが多く分泌されていることになり、糖分を脂肪に変える働きが活発化し、肥満などにもつながります。
食物繊維はこのよくない悪循環をゆっくり血糖値を上昇させてくれることで助けてくれるのです。
3.5 コレステロール値を下げる
食物繊維は、コレステロール値を下げる効果も期待できます。
コレステロールが正常値以上に多くなってしまうと、動脈硬化などの恐ろしい病気につながる可能性もあるのでこれはとても重要な効果なんです。
それは、食物繊維は、老廃物や脂肪だけでなく、コレステロールも吸着して便として排出してくるからなんです。
さらに胆汁酸を吸収し、コレステロール値を下げる大きな要因となってくれるのです。
胆汁酸が吸収されることで、体は新たな胆汁酸を生み出そうとしますが、これが良いことなんです。
胆汁酸を生成するために肝臓中のコレステロールをどんどん使ってくれるため、結果としてコレステロールが減少します。