そこで、まず最初になぜカロリー制限をすると痩せるのか、という仕組みについてご説明します。
1-1カロリー制限で痩せるというのはどういうメカニズム?
1-1-1 ダイエットの基本公式は「摂取カロリー<消費カロリー」
ダイエットというものを成功させるには、実は非常に重要な公式があります。そしてそれは、重要でありながらも、同時に非常に単純なことです。
それは
「摂取カロリー<消費カロリー」なら痩せる
という公式です。
摂取カロリーは要は食事などで身体に取り込むカロリーのことで、消費カロリーは身体の中で燃焼して消えていくカロリーのことです。摂取するよりも消費すればカロリーは身体に残りませんが、逆に摂取のほうが消費より多いと、残ったカロリーは「脂肪」という形になって、身体に蓄積され、太ります。
さらに言えば、身体に現在脂肪が蓄積していても、摂取カロリーに対して消費カロリーが多くて、消費分が余ってしまったら、その分蓄積している脂肪をエネルギー源として消費します。これによって、蓄積している脂肪が消え、痩せていくのです。
要は、カロリー制限とは、そしてダイエットとは、この公式をいかに日常の生活の中で、自分の身体で実現できるか、ということなのです。
1-1-2 要は摂取カロリーを減らすか、消費カロリーを増やすか
その公式を成立させるためには、2つの方法があります。これも非常に単純です。要は、摂取カロリーをいかに減らすか、消費カロリーをいかに増やすか、です。
ただし、これは両方を行う必要は厳密にはありません。もちろん両方行えばダイエット効果は増しますが、片方でもいいのです。つまり、摂取カロリーはそのままにして消費カロリーを増やし、摂取カロリーの値を超えるようにするか、あるいは、消費カロリーはそのままにして摂取カロリーを大幅に減らし消費カロリーよりも少なくするか、です。
ですので、ダイエットを成功させるのはこのどちらでもよく、それらを含めてカロリー制限と呼ぶのです。
1-2 摂取カロリーを落とすには糖質を減らすこと
では、まず最初に摂取カロリーをどのように減らすか、ということについて説明します。こういうと、やみくもに、食べる量を減らすとういうことを行う人がいますが、それは正しい摂取カロリーの減らし方ではありません。むしろそれは身体を壊してしまう危険性さえあります。
1番正しい摂取カロリーの減らし方は、カロリーになりやすい栄養素だけを減らしていく、ということです。それは具体的に言うと、まずは「糖質」です。摂取カロリーを減らすというと、つい目が行くのが肉や油に含まれている脂質ですが、実際は白米や麺、パスタ、パンといった主食に多く含まれる糖質がポイントです。
なぜかというと、人間の身体の中で最初にカロリーとなって燃焼していくものは糖質です。したがって、糖質をとっていると、身体に必要なエネルギーはその摂取した糖質で補われてしまい、身体に蓄積している「備蓄燃料」の脂肪の燃焼にまで行かないのです。
ですので、摂取カロリーを減らすとしたら、何よりも糖質を減らしましょう。
1-3 消費カロリー増やすには基礎代謝量を上げること
消費カロリーを増やすというと、すぐ「運動しなきゃ!」と思う人がいます。それはそれで間違いではありませんが、しかし努力のわりに成果にはつながらない方法です。
そもそも、人間の身体は2つの方法でカロリーを消費しています。1つは、今挙げた、歩く、走る、体操をするなどによって消費する運動代謝です。そしてもう1つが、脳の細胞を動かして物を考え、心臓を動かして血液を循環させ、肺を動かして酸素を補給し、胃や腸を動かして栄養を補給し、筋肉を動かし、体温を維持し、というような、身体を生きている状態に保つ、というすべての「生命活動」でカロリーを消費しています。これを基礎代謝と言い、要は「生きているだけで消費しているカロリー」です。
運動代謝はそれを増やすのは容易ではありません。たとえば、ジョギングを1時間必死になって汗まみれで行っても消費するカロリーは200kcalくらいで、おにぎり1個分です。つまり、走った後、ああお腹減った、とおにぎりを1個食べてしまえば、その必死の運動はチャラになります。
しかし基礎代謝は、一般的な男性で1日1800cal、女性で1400kcalは消費しています。これは必死に1時間運動をしなくても、ちょっとした努力で200kalくらいはすぐに増やせます。そしてこのいいところは、運動代謝によるエネルギー消費は運動した時だけことですが、基礎代謝は一旦増やしてしまえばあとはしばらくの間はずっとそのレベルを保つのです。
どちらの方が効率が良いかはお分かりでしょう。ですので、消費カロリーを落とすためには、基礎代謝を上げることのほうが効果につながる確率は高いのです。
2 カロリー制限の方法は目標を決めて、計画を立てることが大切
では、ダイエットの公式がお分かりいただいたうえで、どのようにカロリー制限をおこなうのか、つまり摂取カロリー減らし消費カロリーを増やしてくのかについて、具体的な方法をご紹介します。
2-1 まずは目標を決める!1日のカロリー制限はどれだけ?
どれだけのカロリーを制限するのかという数値は、先に説明した摂取カロリーと消費カロリーの差をどれだけにするのか、ということですが、その目標をまず立てましょう。何ごとも目標がないといけません。何となくでは絶対に成果は出ません。その目標値の決め方には2通りあります。
2-1-1 1番簡単なのはダイエット目標から計算する豊富
最も簡単なのは、何kg痩せたいのか、というダイエット目標から算出する方法です。
その基本になるのが、1kgの脂肪を消費するのに必要なカロリー数ですが、男女比などもありますが、平均すると7200kcal です。
ですので、1.5kgのダイエット目標を立てて、これを1か月で達成しようとした場合は、以下の式で1日のカロリー制限の数値が出せます。
脂肪1.5kg×7200kcal=10800kcal
→それを30日で消費すればいいので、10800kcal÷30=360kal
つまり、仮に消費カロリーをそのままだとした場合は、1日の食事を毎日360kcalづつ減らしていけば、1.5kg痩せる、ということになります。ご飯1膳が、240kcalです。晩ごはんのご飯をまず半分にして、-120kcal,、そして昼ご飯の定食のご飯を止めれば-240kcalで達成できるという計算になります。
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