馬油は大人ニキビとニキビ跡に効果あり、常識を覆す使用方法とは？

6.まとめ

中国では古代から馬の脂肪は「髪を生やす」「シミや肌荒れに効く」として医学書にも載っており、使われてきました。日本には鑑真によって九州地方に伝えられ、火傷に効くその効果が筑紫野地方で民間伝承されてきました。

馬油の効果の一番は、脂肪酸組成のバランスがヒト脂と似ていること。馬油の飽和脂肪酸：不飽和脂肪酸は３：７、ヒト脂の飽和脂肪酸：不飽和脂肪酸も３：７です。そしてパルミチン酸など主な脂肪酸の構成率も良く似ているのです。

馬油の脂肪酸には皮膚のターンオーバーを正常化し、シワの防止効果、老化予防に効果のあるパルミチン酸、肌の老化を防ぐパルミトレイン酸、皮膚をやわらかくし乾燥から肌を守るオレイン酸、細胞間脂質の材料となり肌をなめらかに整え保湿効果の高いリノール酸など肌に有用な脂肪酸が各種含まれています。

馬油の融点は30〜4３度位と低く、肌に乗せると体温で溶け角質層に浸透しやすい性質を持っています。そのため、使用する時は洗顔後にすぐ馬油を薄くなじませ、その後に化粧水をパッティングして乳化膜を作ることで肌のうるおいを与えます。

ニキビへの効果は、乾燥が原因となる「大人ニキビ」や炎症を起こしている「赤ニキビ」に効果があり、美肌の脂肪酸が数多く含まれているのでニキビ跡も改善してくれます。殺菌効果はありませんので、思春期ニキビや白ニキビ、黒ニキビは効果はありません。薬代わりにはならないのでご注意ください。

馬油の融点は低いので保管場所や気温には注意し、日の当たらない場所で保管してください。長期間使用しない場合は冷蔵庫で保管するのがいいでしょう。