野菜の王様とも言われ、1年中栽培されているケールと青汁の関係

・ルテイン
・カルシウム
・メラトニン
・食物繊維

などがあると説明しました。

これらの成分がカラダにとってどう良いのかを見ていきましょう。

【ビタミンC】

コラーゲンの生成にも欠かせない栄養素で、優れた抗酸化作用がありのでシミ対策に重宝されます。
体の抵抗力を高め、風邪を引いた時も同じく重宝されます。
サプリメントや栄養ドリンクでおなじみの成分です。

【ビタミンE】

活性酸素から肌を守ります。
なぜ肌を守るのかというと、活性酸素はコラーゲン線維を破壊するからです。
肌を守るというと美肌などがすぐに思い浮かびますが、それだけに留まらず、血行促進によってハリ・ツヤを与えます。
ビタミンEが不足してしまうと老化を進行させ、ひいては更年期障害のリスクが高まります。
肌を守り、ハリやツヤを与え、老化をできるだけ防ぐ……ビタミンEは「若返りのビタミン」とも言われています。
先ほどのビタミンCと一緒に摂ることによって抗酸化作用を更に高めることができます。

【βカロテン（ビタミンA）】

必要に応じてビタミンAに変わります。
ビタミンAは肌や粘膜を守ってくれます。
スキンケアでよく使われる言葉としてNMF（天然保湿因子）というのがあります。
これはアミノ酸の一種で肌のうるおいを維持している大切な成分です。
βカロテンはこの天然保湿因子の生成を促して肌にうるおいを維持し、肌が乾燥するのを防ぎます。
また、強い抗酸化作用もあり、口内炎予防にも効果があります。

【葉酸】

細胞の生産や再生を助け、胎児の成長にとってとても重要な成分です。
そういったことから妊婦の方にもお勧めできます。
ここでは成分として書いていますが、青汁の成分として書くと、葉酸は青汁として摂取するのが望ましいです。それは、葉酸が熱に弱いからです。

【ルテイン】

先ほどルテインはカロテノイドのひとつと説明しましたが、ルテインは緑色の野菜にある色素のひとつです。
IT機器から発せられるブルーライトは目に悪影響を与えると言われています。
ルテインは青色光を吸収して目（網膜）を保護する機能があります。
日本人に多いと言われている白内障や加齢黄斑変性症を予防するには欠かせないと言われています。
網膜は、目に入ってくる光を脳へ送る電気信号に変換する役割があります。
強い波長の光はそれだけ負担を与えます。
網膜には黄斑部と呼ばれるところがありますが、この黄斑部に異常が出ると加齢黄斑変性症などの眼病にかかります。
ルテインは網膜を保護しますが、黄斑部を保護するのはゼアキサンチンという成分であり、このゼアキサンチンを生成するのにもルテインは不可欠です。

ケールは他の野菜と比べてかなり多くのルテインを含んでいるので、眼病の予防や対策にルテインをという方はケールが有力な候補となるでしょう。

【カルシウム】

骨や歯の材料となります。
生命活動の中心的役割を果たす、5大栄養素のひとつにミネラルというものがあります。
カルシウムはこのミネラルのひとつです。
体内で重要な働きをするカルシウムは骨にしっかり貯蔵されています。
ケールにもたくさん含まれています。
牛乳と比較すると、カルシウムは100g中あたり110mgなのに対し、ケールでは220mgも含んでいます。

【メラトニン】

脳から分泌されるホルモンで、睡眠を促します。
メラトニンは加齢によって減少すると言われていますが、この減少をケールのメラトニンで補えます。
生老病死、年齢を重ねればたとえ健康でいても若い頃に比べて不自由が出てくるものです。ストレスも多くなるでしょう。
たとえ短時間でも睡眠は必要ですし、睡眠の質を高められるのならそれに越したことはありませんよね？

【食物繊維】

カルシウムの説明で「5大栄養素」を取り上げましたが、5大栄養素はミネラル以外にもタンパク質・脂質・糖質・ビタミンがあります。
この「食物繊維」は「第6の栄養素」として最近注目されています。

食物繊維は体内の消化酵素で消化されないずにそのまま排出されるますが、「水溶性食物繊維」と「不溶性食物繊維」とに分けられ、その働きには違いがあります。

読んで字のごとく「水に溶ける食物繊維」が水溶性食物繊維で、水分保持力が強くて水に溶けてゲル状に変化し、ダイエットに効果があります。
炭水化物・糖質の消化・吸収を助け、血糖値上昇を防ぎ、コレステロールなどの余分な脂質を吸着して排出したりなど、体への吸収を抑制する作用があり、他にも腸の粘膜を守る効果や善玉菌を増やす効果もあります。

ケールを絞った時にこの水溶性食物繊維が出て、上述の通りコレステロールの排出や急な血糖値の上昇を抑えます。
ケールを食材とした青汁の中には、絞った後に残るカスも含んでいる（一緒にして粉末にしている）ものもあります。
このカスは不溶性食物繊維で、この不溶性食物繊維は水分を多く吸収し、胃腸の働きを良くし、カラダにとって有害なものを吸着・排出するのでお通じに効果があると言われています。

2-5.成分表記について

ケールを主成分とした青汁に限らず、青汁全般（もっと言えば野菜を原料とするすべての食品）に言えることですが、「残留農薬不検出」という文言が成分表などに書かれている場合があります。

こういった表記はきちんと定義され、その定義に基づき厳格に管理されているとはいえ、基準が色々あって表記と印象がズレる時があります。

例えばビールなどで「糖質ゼロ」と謳っている商品がありますが、この「糖質ゼロ」というのは、「100mlあたりの熱量が5kcal未満の場合は糖質ゼロと表示して良い」と決められており、「5kcal未満」なら「ゼロ」として良く、当然その場合は本当の意味でのゼロではありません。

残留農薬不検出という文言を普通に解釈すると、農薬を使用したということになります。

糖質ゼロと同じで、基準値以下であれば微量を含んでいる場合もないと表記して良いとするならば、「不検出」は本当の意味で「全く検出されていない」と言えないかもしれません。
その場合、わずかな農薬がカラダに悪影響を与えるかもと考えられなくもありません。

この辺はどうなっているのでしょうか？

残留農薬とは「食物に残った農薬」のことです。
食品衛生法は、この残留農薬が基準を超えてはならないことを定めています。
どの農薬を使った食品を流通させて良いか否かの判断は、昔はネガティブリストという方針で定められていました。

つまり、「これはダメ」というリストを用意し、そのリストにある場合は流通を禁止するというものです。

ですがこれは裏を返せば「ここにリストアップされてないものは良い」ということになり、これが問題視され、食品衛生法の改正によって「この基準を満たすなら良い」という「良い条件」をリストアップすることで、それを満たさないものは流通を禁止とすることにしました。

農薬を使う以上、それによって作られた農作物（食品）は完全な形でその農薬を除外することは難しく、残留農薬として残ります。
この残留農薬を「この基準を満たすなら流通させて良い」とすることで、それ以外を原則禁止とすることで健康を損なう恐れがないようにしているのですね。

「残留農薬不検出」という場合の「不検出」とは、「検査機器が反応しなかった」ということです。
理屈の上ではゼロという意味で本当に検出されない場合もあるでしょうし、測定には限界があるので測定不能な単位の量がある場合もあります。

何かを計る時はどうしても「精度」というものが問題となります。
測定器で計測しても、あまりに微量過ぎて「0」となることもあります。その意味で、残留農薬の上限をもうけ、「これ以上はダメ」としているのです。

仮に不検出であっても、農薬を使う以上、測定不能な単位での残留農薬があった場合はどうでしょう？
農薬は使用法が厳格に定められています。これをきちんと守っている限りは健康への影響はありません。

農作物ひとつひとつに、どの農薬を使って良いか悪いか、農薬をどの程度希釈して良いか、使用できる時期や回数もきちんと決められています。

農家としても、基準を超える残留農薬が検出されれば、その農家は勿論のこと、産地全体が大打撃を受けます。何かあれば風評被害も簡単に起き得る今となっては、農家も良い意味で慎重に農作物を栽培しているのです。

3.色々な「ケール青汁」

青汁が「野菜を絞った飲み物」として一般的に使われる言葉であるとともに、「ケール青汁」もそれと同じく、「ケールを（主）成分とした青汁」として一般的に使われます。

冒頭の「ラーメンという一般的な呼称のもとに様々な製品がある」という表現はケール青汁にも使え、実際に色々なメーカーからケール青汁が販売されています。

ここではメーカーごとのケール青汁を特徴を示しながら紹介していきます。

3-1.DHCのケール青汁

DHCが販売しているケール青汁である「ケール青汁＋食物繊維」は特定保健用食品です。粉末状となっています。
この商品は

・お腹の調子を整える
・便秘改善

をアピールしています。

まるごと乾燥させた上で微粉砕する独自製法によってケール青汁を作っています。
そのため、ケール本来の豊富な栄養をできるだけ逃さずに、それでいて飲みやすくてクセのない美味しさを出しつつ、一日あたり6.9gもの食物繊維を手軽に摂取できて、効果的に摂取することによってお腹を整え便秘に良いと説明しています。

この食物繊維6.9gは「セロリ7本分」の食物繊維に相当し、これを毎日食べ続けるのは難しいけれど、それをこの商品で気軽に摂取しようと謳っています。

この商品は特定保健用食品であり、食生活を改善して健康増進に役立つことが科学的に実証され、具体的機能を表示することを消費者庁から許可された食品です。

食物繊維が豊富であり、お腹を整え、便秘に効く……この商品は便秘に悩む人が多く購入しています。
そういう人たちの声を聞くと、

・便秘対策はできるだけ薬には頼りたくない
・効きすぎる便秘薬よりも自然な形で便秘を改善させたい

という購入動機が多く、実際、「便秘に効いた」・「便秘薬代わり」という声もある一方、「最初は効いたけど身体が慣れたのか効かなくなった」・「最初から効かなかった」という声もあります。

味については、飲む時に水で溶かすにしても溶けにくいので苦味が出て大変だったという声や、青汁本来の苦味がダメという声や調整豆乳と一緒に飲むことで「ものすごく美味しかった」という声もあります。

3-2.ステラの贅沢青汁

ステラの贅沢青汁は今まで書いてきたケールを含む青汁の効能を全面的に紹介しています。
ステラの贅沢青汁は粉末状ではなく「粒状」です。
粒タイプなので錠剤のように「口に入れて水などと一緒に飲む」という感覚で摂取できます。

ケールだけでなくクロレラ・長命草とを濃縮配合していますが、ケールと長命草は国内産で、栽培期間中は「農薬不使用」です。
これらを粒上にする時にクロレラの粘りを利用して固めているので添加物も使っていません。

この商品は、

・野菜がたくさん野菜が摂れる
・お腹の調子がいい
・便秘改善

をアピールしています。