ヨーグルトパックがニキビ改善に効果がある5つの理由

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数年前に美魔女が出てくるテレビ番組で注目を集めたヨーグルトパック。

毛穴がボコボコだった40代の女性がヨーグルトパックで女子大生に見られるほど若返ったというお話でした。

それを見て実際に試した人からさらに口コミで広がったヨーグルトパックの効果ですが、ニキビは改善されるのでしょうか?

とても効果があったという声が多いのですが、一方でニキビが悪化した、使わなくてよかったなどといった意見もあるようです。

本当はどちらなのでしょうか?その効果を探ってみましょう。

実は、このように紹介される前から手作り化粧品愛好家の間では定番となっていたヨーグルトパック。私もその愛用者のひとりです。

ニキビ以外にも美白効果や保湿効果のあるヨーグルトパックのレシピやバリエーションレシピも公開したいと思います。

 

目次

1.ヨーグルトとは
1-1.ヨーグルトの歴史
1-2.ヨーグルトの栄養価
1-3.特に優れている栄養素4つ
1-4.ヨーグルトの健康効果は100年前に実証

2.ヨーグルトパックの効果
2-1.しっとり保湿
2-2.余分な角質ピーリング
2-3.毛穴を引き締める
2-4.メラニンを抑える
2-5.肌荒れを防ぐ

3.ヨーグルトパックでニキビが悪化!?
3-1.炎症がひどくなった
3-2.プラスする材料が悪い?

4.ヨーグルトパックの作り方
4-1.シンプルな基本レシピ
4-2.はちみつ入りタイプ
4-3.緑茶入りタイプ
4-4.クレイ入りタイプ
4-5.全部入れたよくばりタイプ

5.ヨーグルトパックの注意点
5-1.小麦アレルギーに注意
5-2.はちみつアレルギーに注意
5-3.敏感肌や炎症を起こした肌は注意
5-4.必ずパッチテストをしてから

6.手作りには衛生面での心配も
6-1.作る際には消毒を忘れずに
6-2.市販品が安心という人には

7.まとめ

1.ヨーグルトとは

1-1.ヨーグルトの歴史

 遊牧民から偶然生まれた

ヨーグルトが生まれたのは偶然がきっかけです。遊牧民が移動する際に、保管のためにヤギの乳を羊の胃袋に入れていたものに乳酸菌が混入し、発酵したことからだとか、木桶に入れておいた乳に乳酸菌が混じって偶然できたものだといわれています。

食してみたら美味だったことから乳を発酵して作るチーズやヨーグルトの製法が生まれました。その技術や方法は世界各地に広まり、主に東ヨーロッパ、北アフリカ、中央アジアでは、乳より保存性にすぐれ、たんぱく質やミネラルなど栄養価も高いヨーグルトが貴重な食糧として日常的に利用されていたと思われます。

 乳酸菌のお酒や飲み物としての利用

中央アジアの遊牧民であるエリアン人は、羊や馬の乳を発酵させてお酒を作って飲んでいたと言われています。バビロン文化をメソポタミアに築いたアムール人は、発酵乳を食べたり、また薬としても使っていたそうです。13世紀頃の蒙古人は、戦いの時には馬の乳を発酵させて作った飲み物を軍旗にかけて、勝利を祈願したそうです。

 日本では奈良時代に「酪」として

日本では、奈良時代に酪農家が都の近くに設けられ、天皇などに毎日牛乳を献上することを定めた「乳の戸」が制定され、牛乳からヨーグルトのような「酪」を作り、また「酪」を煮詰めて作ったバターキャラメルのような「酥」を作り、さらに「酥」からチーズやバターのような「醍醐」が作られ、貴族に珍重されていたようです。

 明治時代がヨーグルトの始まり

その後、再び乳製品が発展していくのは明治時代の文明開化の頃です。乳牛が輸入され酪農が盛んになってきたのですが、まだまだ一般には牛乳はそれほど利用されませんでした。売れ残ってしまった牛乳を発酵させて「凝乳」を作るようになり、これが日本でのヨーグルトの始まりです。食品としての需要よりも整腸剤として使われていたようです。

 大正時代にはミツワ石鹸やチチヤスが製造

大正3年に、ミツワ石鹸の創業者が「ヨーグルト」の名を商標登録し、本格的なヨーグルトの製造と販売が行われました。3年後には、現在のチチヤス乳業である広島合資ミルク会社もヨーグルトを製造し始めました。創業者の野村保の理念は「貧しい物への救済と、慈善事業のもと国民の健康への貢献」でした。当時は一部の人だけが食べているだけでしたが、栄養価が高いことから病人食としても利用されていました。

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出典 | 一般社団法人 日本乳業協会 

 昭和時代になると本格的ヨーグルトの大量生産

日本でヨーグルトが大量生産されるようになったのは第二次世界大戦後のことです。昭和25年、明治乳業からヨーグルトに甘みをつけて寒天で固めた「ハネーヨーグルト」が発売され人気となり、ヨーグルトは工場で作られるようになりました。その後昭和40年代以降には経済の発展や食卓の西洋化につれ、乳酸菌を発酵させたそのままのヨーグルトが食べられるようになり、大量に生産され消費されるようになってゆくのです。

1-2.ヨーグルトの栄養価

ヨーグルト(プレーン)100g

エネルギー kcal 62
水分 g 87.7
たんぱく質 g 3.6
脂質 g 3.0
炭水化物 g 4.9
カリウム mg 170
カルシウム mg 120
マグネシウム mg 12
リン mg 100
亜鉛 mg 0.59
レチノール(ビタミンA) μg 33
カロテン(ビタミンA) μg 3
ビタミンB1 mg 0.04
ビタミンB2 mg 0.14
ビタミンC mg 1
ビタミンE mg 0.1
コレステロール mg 12

1-3.特に優れている栄養素4つ

 たんぱく質

牛乳にも多いたんぱく質ですが、ヨーグルトは発酵によりさらに10~20%も多く含まれ、乳酸菌の作用により消化吸収もより良くなっています。ヨーグルトのたんぱく質には主成分となる「カゼイン」、栄養価の高く吸収されやすい「ホエー」、大腸菌などの繁殖を抑え、免疫力を高める「ラクトフェリン」、必須アミノ酸が含まれています。

そして、カゼインが分解される過程でできるペプチドにはカルシウムを吸着する働きのあるカゼインホスホペプチド、神経をリラックスさせ鉄分を吸着する働きのあるオピオイドペプチドがあります。

 脂質

ヨーグルトに含まれる脂質には大腸内の腸内細菌の発酵作用により、短鎖脂肪酸である酢酸、プロピオン酸、酪酸が作られます。短鎖脂肪酸ができると腸内が弱酸性になり悪玉菌の出す酵素活性を抑えたり、大腸の蠕動運動を活発にするなど腸の健康に役立っています。

 糖質

日本人は離乳期をすぎるとラクターゼという消化酵素が低下し、牛乳を飲むとお腹がゴロゴロしたり下痢をする「乳糖不耐症」の人が多いのですが、ヨーグルトは、乳酸菌によって乳糖がすでに20〜30%分解され、さらに残りの乳糖も体内で分解されるので、牛乳でお腹を壊す体質の方も安心して食べることができます。

 カルシウム

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牛乳やチーズもカルシウムが豊富ですが、ヨーグルトは牛乳よりも多くカルシウムが含まれます。牛乳のたんぱく質の主成分、カゼインや乳糖には腸の働きを助けてカルシウムの吸収を高める働きがありますが、ヨーグルトのカルシウム吸収率はさらにアップします。その理由は乳酸菌が発酵する際に牛乳のたんぱく質が分解され、乳酸カルシウムという消化吸収しやすい物質に変わるためです。

カルシウムが体内で利用されるためには、カルシウムとリンの比率が大切です。リンはカルシウムを吸収し骨を作るために大切な栄養素ですが、リンの比率が高すぎると逆にカルシウムを排泄してしまうという働きがあります。ヨーグルトは骨の中に含まれるカルシウムとリンの比率と同じ、ほぼ1:1という、効率よく吸収されやすい比率になっているのです。

1-4.ヨーグルトの健康効果は100年前に実証

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世界で初めて乳酸菌を本格的に研究したのはフランス人のパスツールで、1857年にアルコールが酸っぱくなる原因を調べていたときに発酵や腐敗が微生物によるものだということをつきとめ、乳酸菌を発見したと言われています。パスツールはワクチンの予防接種という方法を開発し、狂犬病ワクチンを発明したことでも有名です。

その後、パスツール研究所の研究員であった生物学者メチニコフは、大腸内の細菌が作り出す腐敗物質こそが老化の原因であると考え、1900年代初めのブルガリア旅行中に「ブルガリアに長寿者が多いのは、ヨーグルトを毎日食べることにより、ヨーグルト中の乳酸菌が腸内腐敗菌の増殖と毒素産生を抑え、動脈硬化を防いでいる」と考え、ヨーグルトを食べることを勧め、ヨーロッパにヨーグルトが普及するきっかけを作りました。

ヨーグルトの乳酸菌が解明されるのは、さらにその後の1905年になります。ブルガリアの医学者グリゴロフ27歳の時に、幾千回もの実験の末、ブルガリアヨーグルトの中に3種類の嫌気性菌を発見しました。細長い形をしたものをBacilleA、丸い形をしたものをMicrococcqueB、鎖のように連なった菌をStoreptobacilleC。この3種類の菌がブルガリアヨーグルトの発酵を促していることを発表しました。また、グリゴロフは、虫垂炎の病原を突き止めて研究したり、結核のワクチンを開発するという業績も残しています。


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