「じゃがいもダイエット」の驚きの効果って？おすすめレシピ5選！

レジスタントスターチの特徴は、小腸では分解されず、大腸にまで届くというところにあります。

通常のでんぷんの場合、小腸で分解・吸収され、ブドウ糖となって血液中に取り込まれます。ここから全身に送られ、余分なものは脂肪細胞へため込まれるわけですが、レジスタントスターチは異なります。

大腸まで届いたレジスタントスターチは、そこで腸内細菌によって発酵され、善玉菌を活発にさせるのです。

つまりレジスタントスターチは、脂肪になりにくく、しかも腸内環境を整えるという効果を持っているわけです。じゃがいもがダイエットに良いというわけは、こうしたことが根拠となっています。

2.3.じゃがいもダイエットのやり方

では、じゃがいもダイエットの具体的なやり方について見ていきましょう。

じゃがいもダイエットは、食前に茹でたじゃがいもを、1～2個ほど食べるというだけです。食前に食べることにより、その後の食事の摂りすぎを抑え、カロリー制限もできるのです。

じゃがいもはなるべく皮つきのまま茹でて食べましょう。また、食事の30分ほど前に食べるのがベストです。

じゃがいも1個はかなりの量のようにも感じますが、カロリーは1個当たり、大きいもので120kcalほど。小さいものだと40kcalくらいなので、ご飯一杯（235kcal）と比べても、かなりカロリーは低いと言えるでしょう。

じゃがいもは1個でも食べごたえがしっかりありますから、満腹中枢を刺激して、おなかも満たされます。

しかも前述のように、糖質が吸収されることもないので、太りにくいという大きなメリットがあるのです。

2.4.効果を上げる食べ合わせは？

じゃがいもを単体で食べるのもよいですが、合わせて食べることで、ダイエット効果やその他の効果を引き出す食材もあります。

一番じゃがいもと組み合わせたいのは、野菜類でしょう。野菜には食物繊維が豊富に含まれているため、じゃがいもとともに満腹感を刺激してくれます。

具体的な食べ合わせとしては、ミネラル豊富なほうれん草やブロッコリーと組み合わせることで、ストレス解消にも役立ちます。

また、キュウリやセロリ、玉ねぎとの組み合わせは、血液をサラサラにし、高血圧やむくみ解消に役立ちます。

さらに、鶏肉やカツオとの食べ合わせは、体力やスタミナの向上に、トマトやタコ、カレイなどとの一緒に食べれば、美肌効果も期待できるでしょう。

2.5.じゃがいもダイエットの注意点

どんなダイエット法でもそうですが、気をつけなければいけないことがあります。

まず、いくらダイエット向きの食材だからと言って、食べ過ぎはNGだということです。どんなものでも、食べ過ぎれば太る危険が高くなりますし、栄養バランスも偏ります。

また、せっかく食前にじゃがいもを食べたのに、食事を摂りすぎればダイエット効果は台無しです。じゃがいもはあくまで、食べ過ぎを抑える手段なので、食事量には気をつけましょう。

じゃがいもの選び方にも、注意が必要です。じゃがいもの芽に毒性があることはよく知られていますが、皮が緑色になった部分にも、毒が含まれているのです。

じゃがいもの皮は栄養分も豊富ですから、できれば皮ごと食べたいところですが、未熟なじゃがいもや、皮が緑っぽくなったものは、皮を厚めに剥いて食べるのがよいでしょう。

また、先にも述べたように、ダイエットは食事だけでなく、運動も大切です。じゃがいもダイエットだけに頼らず、適度な運動を忘れないようにしましょう。

3.じゃがいもの栄養成分って？

じゃがいもはおいしくておなかが満たされやすいだけでなく、さまざまな栄養成分を含んでいます。

次は、それらについて見てみましょう。

3.1.「ダイエット向き」の炭水化物

じゃがいものでんぷんが、消化されにくい「レジスタントスターチ」であることは、前に説明しました。

レジスタントスターチは、人間の体内で食物繊維として働きます。成分としては異なりますが、広義の食物繊維に分類されています。

先にも述べたように、レジスタントスターチは通常のでんぷんと違い、小腸では消化されません。大腸まで届いた後、腸内細菌によって発酵され、酢酸などの有機酸に変えられます。

これにより、腸内の善玉菌を育てるとともに、悪玉菌の働きを抑える効果を発揮するのです。

さらに消化されにくいことにより、満腹感を持続させる腹持ちの良さや、食後の血糖値上昇を抑える効果もあり、ダイエットにはうってつけの成分と言えます。

ちなみにこのレジスタントスターチは、加熱した後冷やすことにより、量が2倍に増えると言われています。じゃがいもダイエットの際は、ゆでた後すぐ食べるのではなく、冷やしたものを食べると、より効果的でしょう。

3.2.美容に効くビタミンC

じゃがいもはでんぷんだけでなく、ビタミンCが豊富なことでも有名です。じゃがいものビタミンCは、温州みかんと同じくらいの量となっています。

ビタミンCは、抗酸化作用とともにコラーゲンの生成を助ける働きがあり、美容にはうれしい成分です。しかも、じゃがいものビタミンCはでんぷんに守られているため、熱を加えても壊れにくいという特徴があります。

ただ、じゃがいもに含まれるビタミンCの量は、収穫時期などによって変化します。収穫直後のものが最も多く、貯蔵期間が長くなるにつれて減っていくので、栄養面から言っても、新じゃがを積極的に摂りたいところです。

3.3.高血圧を防ぐカリウム

ビタミンC同様、カリウムの多さでも、じゃがいもは優秀です。じゃがいもに含まれるカリウムの量は、約330mg。トマトやキャベツと比較しても優れています。

カリウムは体にとってなくてはならないミネラルで、さまざまな働きを持っています。ナトリウムの量を調節し、血圧上昇を防いだり、筋肉の収縮を調整するなどの働きがあります。

また、利尿作用によって、体内の老廃物を排出させるデトックス効果もあります。

3.4.食物繊維も豊富

広義の食物繊維であるレジスタントスターチだけでなく、じゃがいもには食物繊維が豊富に含まれています。

食物繊維とは、以前は栄養素とはみなされていませんでしたが、現在は「第6の栄養素」と呼ばれるほど、重要視されるようになっています。

食物繊維の特徴は、消化酵素で消化されないという点にあります。一部は大腸内で腸内細菌によって発酵・分解され、体内に吸収されたり、腸内の善玉菌の餌となったりするのです。

食物繊維の効能はたくさんありますが、ダイエットの面ではやはり、腸内環境を整え便通をスムーズにしてくれるという働きが大きいでしょう。

また、食物繊維には水溶性と不溶性の2種類があり、便秘解消にはこの2つのバランスが欠かせないのですが、じゃがいもはどちらも同じくらいの量が含まれるため、便秘対策としても効果的と言えます。

3.5.ポテトのプロテイン＝ポテイン

じゃがいもにはたんぱく質も含まれていますが、じゃがいものたんぱく質はポテトプロテイン（ポテイン）と呼ばれています。

ポテトプロテインの特徴は、満腹感を得やすいということにあります。ポテトプロテインは、腸から満腹ホルモンを分泌させ、満腹中枢を刺激する働きがあるのです。

満腹ホルモンは、じゃがいもを食べてから20～30分後に分泌されます。ですから、食前の30分ほど前にじゃがいもを食べれば、ちょうど満腹感が得られて食べ過ぎを防げるというわけです。

4.じゃがいもダイエットの効果は？

じゃがいもダイエットは、単に痩せるだけではなく、いろいろな効果を持っています。

じゃがいもダイエットのうれしい効果・効能について見ていきましょう。

4.1.実は太りにくい　ダイエット効果

すでに何度も述べたように、じゃがいもは意外と太りにくい食べ物です。しかも満腹感を得やすいため、うまく取り入れれば食べ過ぎを抑える効果があります。

じゃがいものポテトプロテインが、満腹中枢を刺激して、満腹感を得させてくれるというのはすでに述べました。

しかも難消化性でんぷん＝レジスタントスターチは、消化されにくく腸内にのこりますから、腹持ちがよく、満足感も持続させてくれます。

食前にじゃがいもを食べることで、満腹感を得て、無駄な食事を摂らないようにしてくれるわけです。

そして、消化されにくいためにでんぷんの糖質は体内に吸収されず、脂肪に変わることもほとんどありません。

太りにくく、食べ過ぎを防いでくれるじゃがいもは、実はダイエット向きの食材だったのです。

4.2.ビタミンCで肌もきれいに

ビタミンCがコラーゲン生成を助けるという事は、以前に述べました。

コラーゲンはたんぱく質の一種で、皮膚の核となる部分「真皮」のほとんどを構成する物質です。コラーゲンの生成が活発に行われるかどうかで、肌の状態の良しあしが決まります。

ビタミンCはコラーゲンが生成される際、補酵素として働く作用があります。つまり、ビタミンCなくしてコラーゲンは作られないというわけです。

ビタミンCが肌をきれいにするのは、コラーゲンの生成を助けるからというだけではありません。ビタミンCには抗酸化作用があり、活性酸素の害から肌を守ってくれるのです。

紫外線が肌にあたると、活性酸素が発生します。活性酸素は本来、紫外線のダメージから体を守るのが役目なのですが、増えすぎると逆に体を攻撃してしまうのです。

余分な活性酸素はコラーゲンも破壊してしまい、シミなどの原因になります。